宝石・鉱物

超希少な国産石!雨塚山紫水晶を研磨加工してもらいました。

2019年4月15日

f:id:supple_blog:20190603013911j:plain

こんにちは、さぷり(@supple_blog)です。

今日は天然石のお話です。実は先日、自分がコレクションしている紫水晶(アメシスト)の原石を業者さんに依頼して研磨加工してもらいました。

さぷり
個人でも研磨加工ってできるんだ!嬉しい♪♪

そんな気持ちを忘れる前に書き綴っておきたいな、という理由でブログを書きます。

紫水晶(アメシスト)といっても産地は色々。
ブラジル、ザンビア、ウルグアイ…特にメキシコ産のベラクルスアメシストは「世界一美しいアメシスト」なんていわれていて、ため息が出るほど綺麗なんです。

でも、今回の主役は海外のものではなく国産
日本でも紫水晶(アメシスト)が採れるんですよ。

産出される地域はいくつかありますが、特に石川県尾小屋鉱山栃木県足尾銅山宮城県雨塚山国内における紫水晶三大産地といわれています。その中でも前述したベラクルスアメシストに匹敵する透明度を持つ、と言われているのが雨塚山紫水晶です。

私が研磨してもらったのはまさしくその”雨塚山産”。

実は、雨塚山産の紫水晶は絶産していて、現在市場に出回っているのは過去に産出されたものだけ。とても希少な国産石です。

紫水晶(アメシスト)とは?

硬度は7。光沢はガラス光沢で、色は淡いライラック色から、濃紫色まで幅広い色合いがある。2月の誕生石。石言葉は「誠実・心の平和・高貴・覚醒・愛情」など。主に装飾用に使われる。 

引用―wikipedia

パワーストーンの意味として、紫水晶(アメシスト)は持ち主の隠れた美しさや魅力、才能を引き出す効果を持っているといわれています。

雨塚山と紫水晶の歴史

雨塚山(あめづかやま)は、宮城県白石市小原にある山です。標高は710.8m。福島県境から山頂までの距離は2km弱。山頂のほぼ直下に東北新幹線蔵王トンネルがあります。紫水晶が取れる山として鉱物コレクターの間で有名です。

山の麓には開湯800年の歴史を持つ小原温泉郷があり、眼病に効く奥羽の薬湯として知られ、今も多くの人々を癒やし続けています。

雨塚山周辺には七里沢鉱山(三晃鉱山・1950年代に閉山)もあり、鉄鋼・銅・亜鉛、そして紫水晶も取れたそうです。

鉱山には大規模な集落があったといわれ、さらにその周辺にあった三安鉱山 (山崎峠廃墟のこと。砒素が採れた場所) は最盛期には1000人以上が働き、学校や映画館まであったといわれています。(1943年頃閉山)

当時の宮城県白石市小原はとても栄えた集落があったことが想像できます。

研究者や収集家が地表面に現れている美しい紫水晶を見つけたのが雨塚山紫水晶の始まりだといわれています。(時代は不明)

雨塚山紫水晶の採掘の最盛期は大正から昭和時代という記述を見たことがあります。明治34年(1901年)”明治期東京帝国大の収蔵品”を一覧表にした「日本礦物標品目録」には既に”雨塚山紫水晶”の名前が記されており、さらに遡って江戸時代には徳川家に雨塚山紫水晶が献上されたという文献も残っているそうです。

雨塚山は長年にわたる紫水晶の採掘による山の荒廃で、2007年に宮城県白石市長名で採集・立ち入りが禁止されました。
※鉱物採集をする方、雨塚山には入山できませんのでご注意ください! 

雨塚山紫水晶と私

私が国産の紫水晶があると知ったのは、採集が禁止されて約6年後の2013年でした。当時パワーストーンや原石が好きで、珍しい石がないかとネットで探していたんです。その時に国産の紫水晶(アメシスト)があることを知りました。

特に雨塚山産は他の産地のものに比べて色が淡くて上品。雨塚山ってどこにあるんだろうと調べてみると…なんと地元。

当時の私はかなり驚きました。地元なのに存在を知らなかったからです。友人知人に聞いても誰一人知らないという…。

後々知ったのですが、地元では「雨塚山」ではなく「水晶山」と呼ばれていたそうです。採掘した石を印章や位牌に加工していたとか…。

絶産していて採集ができないとネットの情報を見たので、その時は泣く泣く入手を諦めました。

当時は宝石・鉱物の展示即売会(ミネラルショーなど)に行ったことがなかったので探すことも出来なかったんです…。

それから3年後の2016年、ハンドメイドアクセサリー制作にハマっていた私は、材料探しで閲覧していたオークションサイトでたまたま雨塚山紫水晶を発見したのでした。

出会いはオークション

今ではフリマアプリなどネット上で取引することが普通になってきていますが、当時の私はオークションサイトを利用するのは初めてだったので、不安なことが多かったです。

さぷり
初心者でも大丈夫かな…

と悩んでいると、とあるページを発見しました。そこは複数の紫水晶が1度に買えるのに誰も入札していないページ。

標本にできるくらいの大きさのものとさざれ石が多数。

さぷり
これ欲しい!

…でも本物かどうかまだ不安…

数日してもまだ売れていなかったので思い切って出品者様に質問し、コメントのやりとりをして…

  • 1979(昭和54~56)年頃に出品者様自身で採集したものであるということ。
  • 過去に加工材料としての引き合いがあったこと。
  • 採集していた頃の思い出話などなど…

そして「自分が亡くなった後、鉱物などに興味がない家族が処分してしまう可能性がある」という理由から、大切にしている石を手放しているということを知りました。

そうしてようやく落札・購入することに…。

落札後、自宅に届いた雨塚山水晶がこちらです↓↓

f:id:supple_blog:20190603013907j:plain

…ビックリしました。オークションで見た画像より実物の方が綺麗過ぎ。

これには写っていませんが他にも綺麗なさざれを頂きました。
地元の石を持っているってなんか不思議だけど嬉しい。購入してホントに良かったです!

原石を研磨して宝石にする

雨塚山紫水晶を購入した頃は、お店で原石のままピアスやペンダントに加工してもらったり、自分でアクセサリーに加工したりして楽しんでいました。
もともとカジュアルな服を好んでいたので、アクセサリーもカジュアルな物が多かったんです。

でも、年齢を重ねるにつれてフォーマルにも付けられるジュエリーが欲しくなっていきました。

ネックレスやリングを購入し始めた頃…ふとこんな風に思ったのです。

さぷり
紫水晶でカット石を作ったら綺麗だろうな
ジュエリーに加工したら素敵だな

思い立ったら吉日です。

ネットで調べてみると、個人で所有している石を研磨加工してくれるお店がいくつかヒットしました。

何となくロット注文とかじゃないと高額になるイメージがあったので1個から研磨していただけるのはとってもありがたい…。

今回依頼したのは、東京にある「アサオ工芸」さんです。
研磨できそうなものを選び、メールに画像を添付して問い合わせてみました。

f:id:supple_blog:20190603013902j:plain

その時に送った画像↑↑

翌日、お店の担当者様からメールの返信が届きました。

画像でもキズが見受けられるということ。加工は出来るけど加工中に石が割れてしまう場合もあり、石の保証は出来ないという内容でした。

確かに手持ちの紫水晶は色味が綺麗だけど傷が多かったのです。

一番綺麗と思った原石が加工中に割れてしまったら…と心配になりました。

小さな原石で色味が良く透明なものもあったけど、ある程度大きさが欲しかったので、妥協したくない…。

そこで、選んだ原石2つは実物も確認してもらいたいので送ることにして、ダメもとでもう1つ丈夫そうな原石を選ぶことにしました。

f:id:supple_blog:20190603013859j:plain

右端の石を最後に選びました。

左端と中央の石2つに比べると、あまり質が良くないです。でも紫が濃かったのと、割れてもがっかりしなさそうな(失礼)ものを選んでみました。もう、割れる前提で考えるしかない…と思っていたので…。

それに、研磨できない場合は何もせず返送してくれるということだったのでひとまず安心。

研磨出来たらいいなくらいの思いで、

  • 第一希望をファセットラウンドカット
  • 第二希望をカボションカット

にして、追跡できるレターパックで石を郵送しました。

そして、石を送ってから約1か月…。出来上がってきたのがこちらです↓↓

f:id:supple_blog:20190603013854j:plain
f:id:supple_blog:20190603014117j:plain


さぷり
ふぁっ!めちゃくちゃ綺麗!!

希望通りのファセットラウンドカットです。

確かに傷はあるんです。傷が多い場合は宝石として市場には出回りませんが、私には十分過ぎます。しかも11mmと大きい。

傷が多い場合は大きめに研磨するということだったのですが、おおよそ希望どおりのサイズだったので満足しています。

送った3つの原石のうち研磨に使用してもらったのは…ダメもとで選んだ石でした。そう、割れてもがっかりしない前提で考えてた石が選ばれていたのです…。

あの原石が、こんな素敵な宝石に生まれ変わるなんて…!すごい♪♪

ちなみに研磨前の原石の大きさは、縦36×横16×厚15(mm)で49.87ct(9.974g)。そこから約5ct(1.0g)のルースがとれました。

お気に入りの石がさらにグレードアップして戻ってくるなんて最高です!

ちなみに研磨した石の残りもちゃんと戻ってきました…。

研磨後の石の残り↓↓

f:id:supple_blog:20190603014114j:plain


おお、確かに面影があります…。茶色い部分は酸化鉄の影響なんですけど、ほんのり淡い紫が残っています。これも取っておこう…。

f:id:supple_blog:20190603014111j:plain

リングにするにはちょっと大きい…かな。しばらくの間眺めてジュエリーに加工できたら…と思います!

原石から作るオーダーメイドジュエリーなんて夢が膨らみます(*^_^*)

後日談

そして、戻ってきた紫水晶の原石2つ+自宅にある小さな紫水晶で作ったのは…

ミニサイズの標本です。

f:id:supple_blog:20190603014109j:plain

部屋で眺める標本も欲しくなってしまい…即席で制作。

もともと部屋に飾っていたのですが、石が入っている瓶をただ置いているだけの状態だったので、ちゃんと見栄え良くしてみました。

100均の小瓶と綿は別なものを作るために買ってたんですが、思わぬところで利用できました。研磨加工した石と一緒に飾っておこう…。

さぷり
はあ…素敵~~~っ

最後に…

ちょっとまじめな話。

人が鉱物を採掘したことによって山が荒廃し、今はもう立入禁止となった雨塚山。その他にも同じ理由で閉山している国内の山は多くあります。

鉱物採集をする方は、採掘する前に役場や権利者、管理者の方への確認をして必ず許可を得ましょう。

そして、許可が下りて入山できたとしても山が荒廃しないように、そして地元の方に迷惑がかからないようにマナーを守って採掘するのが大切です!

採集する人もそれを店で購入する人も、良い気持ちで石を持てると良いな…。

そのうち紫水晶でオーダーメイドジュエリー作ったていうブログを書きたいです。

最後まで読んでいただきありがとうございました! 

原石から研磨加工してもらった国産紫水晶を鑑別してもらいました!! その結果…

後日、石を鑑別してもらった話に続きます! 

Copyright© ユメウツツ。 , 2020 All Rights Reserved Powered by AFFINGER5.